上に立つ者によって、

教え子の意欲や成績が左右されるというのは

誰でも身に覚えがあるし、

良き師匠を求めて門を叩くというのは

古くから行われています。

 

6月11日号のロンドンエコノミストでは

「How to make a good teacher」

「What matters in schools is teachers. Fortunatey, teaching can be taught.」

といったタイトルで
教育について論じられています。

 

それには

「同じ期間であっても、

トップ1割に入る有能な教師が教えると
下位1割の教師よりも3倍より多くの内容を

生徒が身につけるという結果が報告されている」

といったことや

「黒人の生徒が上位25%の先生の授業を受けると、

白人の生徒との成績の違いがなくなる」と

辛辣な指摘がなされています。

 

しかし、モノを教える技術は

生まれつきの能力であって、

後から身につけるといったことは

難しいといったある種、
神話ともいえるほど

その技術について語られることは

今までそう多くはありませんでした。

 

そのため、

教師をどのように増やしていくかということは、

いまだに手探りの分野でもあります。

 

現在大リーグで活躍しているイチローは

仰木監督に見出されましたが、

前任の監督には

振り子打法が否定されていたというのは有名な話で、

スポーツも監督やコーチによって

その成績が変わるように、

Teach for Americaや他の教育機関によって

教育に新しい風を吹き込もうといった
いろいろな試みがなされています。

 

また、ワシントンや他の地域では

能力不足と判断され、

解雇される教師は増えつつありますが、
その欠員を補充するために新たに採用される教員は

その解雇をもたらした

教育指導システムによって養成されるといった矛盾があります。

 

一方、平均的な能力を持つ教師の
指導レベルをアップさせることにも目を向けられています。

 

最近の報告によると、世界の31カ国の小学校では

国際基準を満たしていない指導がなされており、

それに比べて先進国では

家庭教師を雇ったり、塾に通わせたりすることが出来る為

教師の指導レベルに問題があったとしても

その問題は相対的には小さくなります。

 

良き教師を育てるにあたり、
次のような点も指摘されています。

教職に就く前に

大学での空虚な理論を学習することに費やされ
最初の数年は教室で生徒と触れ合うことも力を入れるが

時間が経つにつれて
そういったこともなくなる傾向にあるという点です。

 

先進諸国からなるOECD全体の
5分の2にあたる教師が

指導方法について

同僚に訊ねたり、訊ねられたりすることがないといいます。

 

有能な教師は

明確な目標を設定し、高水準の指導を行うために

授業時間を有効に使います。

たとえば、生徒たちに手を挙げさせるよりも
じっと考えさせるような質問をします。

 

そういった授業を行うことは簡単だと思われています。

しかし、実際には
数々の複雑な技術と熟達が

教師には必要とされるのです。

 

教育程度の高い

フィンランド、シンガポール、上海に目を向けると

教師の見習い期間ともいうべき方策が設けられています。

 

良い教育者を育てるためには、

お金はそれほど重要ではないと考えられています。

実際に、フィンランドのトップクラスの先生は
OECDによると平均的給料にしか過ぎません。

しかし、よい人材に教師になってもらうには

金額面でも厚遇するのが、
良い方法だとも考えられています。

 

もし、教師の給与体系をより柔軟にすると

教育程度の芳しくない学校の教壇にも
立ってもらうことも可能になるに違いありません。

 

平均的な指導レベルにある教師の質を上げる為
今、教師を指導する体制を整えることが求められています。

※ロンドンエコノミストの大まかな要約です。
自分の手を入れている箇所もありますので
あくまでも参考に留めてください。