小学5年生から中学3年生まで
私はもうアホみたいに将棋のことばかり考えていました。
どこに行っても将棋のことばかりで、
将棋バカと言われていたこともありますが、
当たらずとも遠からずです。

確かに学校で
『好きな文字を書いてみましょう』
なんて先生が仰ると
私は、将棋の戦法の名前を書いていたし、
家に帰ってもワープロで、
将棋のことを
カタカタと打ち込んで
印刷していたこともありました。
卒業文集にも
将棋のことを書いていたような気がします。

そんな私ですから、
道場で高島先生や自分より強い人と指してもらう
週末はいいのですが、
平日は将棋を指す相手は父親しかいません。
その時間を埋めるために
将棋の本を買い出しました。
毎月に買っていたのは将棋世界という月刊誌です。
将棋世界はその名前の通り
将棋の専門誌ですが、
毎月7日に販売されていました。
その日が待ち遠しくて、
いつも発売当日に
駅前の本屋さんに買いに行っていました。
そして家に帰ってきたら
これまたアホみたいに何度も何度も読むのです。
将棋道場に行くときも
将棋世界を電車で読んでいるのですから、
知らないオジサンから
将棋好きなのと聞かれることもありました。

藤井聡太先生が中学3年生なのに
大人以上に難しい言葉を話すということが
一時期話題になったことがありますが、
将棋の本は、もともと大人が読むような内容なので
同学年の人よりも
語彙力が多くなるのは当然だろうと思います。
しかもあの藤井先生は
幼稚園から小学校低学年の時期には
そういった将棋の本をたくさん読んでいるハズですから
私のようなフツーの将棋少年とは
アタマの仕上がり具合いが天と地以上に違うのです。

それまで平日は近くの公園で野球をするか、
毎日お菓子をおごってくれる子と遊んだりしていましたが、
徐々に頭の中を将棋が占めてくるようになり、
週末の友達からの誘いは断るようになりました。